3Dプリンターの電気代はいくら・計算方法と節約のコツを解説
この記事のポイント
3Dプリンターの電気代は1時間あたり1円から3円ほどです。FDM方式は消費電力100Wから300W、光造形方式は30Wから80W。毎日使っても年間数千円ほどで、インフィル率や設定の見直しで節約できます。
「3Dプリンターの電気代はどのくらいかかるのだろう。長時間動かすから高くつくのか、抑える方法はあるのかを知っておきたい」。こうした声はよく聞かれます。
こうした疑問に答えます。
本記事の内容
- 方式別の消費電力と電気代の目安
- 電気代の計算方法と試算の例
- 電気代を抑える具体的な方法
3Dプリンターの電気代は1時間あたり数円ほどで、想像よりも安く抑えられます。
目安や計算方法、節約のコツまで知れば、電気代の不安も解消できます。無理なくコストを抑えるために、ぜひ最後まで読み進めてください。
3Dプリンターの電気代の目安
3Dプリンターの電気代は、造形方式によって変わりますが、いずれも1時間あたり数円ほどです。3Dプリンターの導入を検討する際、まず目安を知ると、導入後のコストをイメージしやすくなります。ここでは方式別と期間別の目安を紹介します。
FDM方式の消費電力と電気代
多くの低価格な3Dプリンターを含め、家庭用などで普及しているFDM方式の消費電力は100Wから300Wほどが目安です。ノズルやヒートベッドを加熱するため、光造形方式より電力を使います。
電気代は1時間あたり1.5円から2.75円ほどです。長時間の造形でも、1回あたりの負担はそれほど大きくなりません。
光造形方式の消費電力と電気代
光造形方式の消費電力は、30Wから80Wほどです。液晶パネルとUVライトを点灯させる仕組みで、加熱を伴わないぶん電力を抑えられます。
電気代は1時間あたり1.25円から2円ほどです。FDM方式と比べても、電気代の差はわずかです。
月間と年間の電気代の目安
一般的な3Dプリンターの値段は機種によって様々で、特に業務用3Dプリンターの価格相場は高額になりがちです。しかし、これら本体の導入コストと比較して、まとまった期間で見ても電気代は大きな負担になりません。使う頻度に応じた目安は次のとおりです。
| 使い方 | 電気代の目安 |
|---|---|
| FDM方式で1日8時間ほど稼働 | 月700円から1,500円 |
| 週1回ほどの利用 | 年間900円ほど |
| ほぼ毎日の利用 | 年間5,600円ほど |
毎日のように使っても、年間で数千円ほどにおさまります。電気代を理由に導入をためらう必要は、ほとんどありません。
3Dプリンターの電気代の計算方法
3Dプリンターの電気代は、簡単な計算式で自分でも試算できます。仕組みを知っておくと、機種ごとのおおよその費用を把握できます。ここでは計算式と確認の手順を紹介します。
電気代を求める計算式
電気代は、次の計算式で求められます。消費電力と使用時間、電力の単価をかけ合わせる形です。
電気代(円)=消費電力(kW)×使用時間(h)×電力単価(円/kWh)
たとえば200Wの機種を1時間使い、電力単価を1kWhあたり31円とすると、電気代は約6.2円です。数値を当てはめるだけで、目安を計算できます。
消費電力を確認する方法
計算には、機種の消費電力の数値が必要です。消費電力は、製品の仕様書やメーカーの公式ページに記載されています。
より正確に知りたい場合は、コンセントに挟むワットチェッカーで実際の値を測れます。造形の状況によって消費電力は変わるため、実測するとより現実に近い試算ができます。
使用時間から試算する例
消費電力がわかれば、使う時間から月々の電気代を見積もれます。1日の造形時間を決めて計算すると、負担の目安が見えてきます。
200Wの機種を1日8時間、月20日使うと、月の電気代はおよそ990円です。自分の使い方に数値を当てはめると、無理のない予算を立てられます。
3Dプリンターの電気代に影響する要因
3Dプリンターの電気代は、方式や設定、造形の内容によって変わります。何が電力を左右するのかを知ると、費用を抑える手がかりになります。ここでは主な3つの要因を紹介します。
造形方式による違い
電気代を左右する大きな要因が、造形方式です。加熱を伴うかどうかで、消費電力が変わるためです。
FDM方式はノズルやヒートベッドを温めるため、電力を多く使います。光造形方式は加熱がなく、電力を抑えられます。同じ造形時間でも、方式によって電気代に差が出ます。
ヒートベッドや設定による違い
同じ方式でも、ヒートベッドの使用や温度設定で電力は変わります。土台を高温に保つほど、多くの電力を消費するためです。
高い温度が必要なABS樹脂などを使うと、電気代は増える傾向があります。扱いやすいPLA樹脂なら、低い温度で造形でき電力を抑えられます。材料の選び方も電気代に関わります。
造形サイズと時間による違い
造形するものの大きさや時間も、電気代に影響します。大きく複雑なものほど、造形に時間がかかり電力を使うためです。
同じ形でも、内部を詰める密度を高くすると時間が延びます。逆に小さく単純な造形なら、短時間で終わり電気代も少なく済みます。作るものの内容が、費用を左右します。
3Dプリンターの電気代を抑える方法
3Dプリンターの電気代は、設定や使い方の工夫で無理なく抑えられます。もともと安いとはいえ、積み重なると差が出るためです。ここではすぐに実践できる3つの方法を紹介します。
インフィル率を下げる
電気代を抑える手軽な方法が、インフィル率を下げることです。インフィル率とは、造形物の内部をどれだけ詰めるかを示す割合です。
強度が必要ない装飾品なら、インフィル率を10%から20%に下げられます。内部を詰めすぎないことで造形時間が短くなり、消費電力も減らせます。用途に合わせて調整すると効果的です。
造形の設定を見直す
造形の設定を見直すことでも、電力を節約できます。積層の高さや造形速度を調整すると、時間を短縮できるためです。
- 積層の高さを上げて造形時間を短くする
- 一度に複数のものをまとめて造形する
- 造形速度を適切に設定する
こうした工夫で、無駄な稼働時間を減らせます。仕上がりとのバランスを見ながら設定すると、質を保ったまま電気代を抑えられます。
使わない時間は電源を切る
基本的なことですが、使わない時間は電源を切ることも大切です。待機状態でもわずかに電力を消費するためです。
造形が終わったら、こまめに電源を落とす習慣をつけます。長時間使わないときは主電源から切ると、無駄な消費を防げます。小さな積み重ねが、年間の電気代の節約につながります。
まとめ:3Dプリンターの電気代は想像より安い
本記事では、3Dプリンターの電気代の目安から計算方法、影響する要因、抑える方法まで解説しました。電気代は1時間あたり数円ほどで、毎日のように使っても年間で数千円ほどにおさまります。
本記事のポイントをおさらいします。
本記事のポイント
- 3Dプリンターの電気代は1時間あたり数円ほどと安い
- 消費電力と使用時間と電力単価で電気代を計算できる
- インフィル率や設定の見直しで電気代を抑えられる
目安と抑え方を知っておけば、電気代を心配せずに3Dプリンターを活用できます。まずは自分の使い方から月々の電気代を試算し、設定の工夫で無理なく節約することから始めてみてください。
3Dプリンターの導入や運用コストで迷った際は、お気軽にお問い合わせください。
3Dプリンター 電気代に関するよくある質問
参考文献
執筆者
編集部
3D With編集部は、3Dプリンティング・アディティブマニュファクチャリング(AM)業界の最新ニュース、技術解説、市場動向、製品情報をわかりやすく発信する専門編集チームです。国内外の信頼できる情報をもとに、製造業の意思決定に役立つコンテンツを提供しています。
監修者
リサーチチーム
3D Withリサーチチームは、3Dプリンティング・アディティブマニュファクチャリング(AM)分野の技術情報、市場動向、製品データ、国内外の公開情報を調査・検証する専門チームです。信頼性・正確性を重視し、公開前のコンテンツを専門的な視点から監修しています。
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